vol.3 プレイリーダーのおもい

 「ここには昭和がある…」

とあるプレイパークに遊びに来ていた大学生が漏らした言葉です。

 生き生きプレイパークでも12月になったのに、はだしの幼児は多い。

 

 先日、生き生きのすもう大会がありました。

負けた男の子はわんわんとママの胸の中で泣いていましたが、本当に悔しいのです。

 男女ごとに大人の部もあって、パパやママが取っ組みあう姿を見て子どもは目が

キラキラ。大人も戦い終えると、ちょっと照れくさいけれど、実にすがすがしい。

体と体がぶつかりあうので、相手に応えようと思うと包み隠さずに全力を出すしか

ない。

 勝つ嬉しさも、負ける悔しさも、言い訳のきかない本物。そんな正直な気持ちの

やりとりがこの社会では少なくなりましたね。

 

 現代社会が失ったものが、プレイパークにはある。私たちはたくさんのものを失っ

てきてしまったという気がしませんか。

 子どもの自由もその一つですが、たとえば人と人とのつながりとか、生身の人間の

感情とか、そういった目に見えないものをたくさん失ってきてしまった。

 子どもたちが習い事をする時間は圧倒的に増えたけれど、友達と一緒に遊んだり

ケンカしたりして、心を育てる時間は圧倒的に減った。

 

 子どもにとって本当に大切なものは何だろう?プレイパークが追っかけているのは、

そのテーマだと思います。(けい)